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「M冒険日記」 [アニメ]


「M冒険日記」

ちょいと批評になってしまうが…

ヤフー動画のアニメで配信中の「楽しいムーミン一家」 yahoo動画
「楽しいムーミン一家シリーズ」は全104話だが、10月1日で全話の配信を終える。

「楽しいムーミン一家」 全78話(1990年4月12日~1991年10月3日、テレビ東京系列)
「楽しいムーミン一家 冒険日記」 全26話(1991年10月10日~1992年3月26日、テレビ東京系列)

「楽しいムーミン一家 全78話」に関しては、「寂しそうなパパ」で感想を述べたが、
全作品にメッセージがあったし、どれをとっても秀作。
脚本も作品構成もよく出来ていたし、何より制作者の愛情を感じるアニメだった。

「楽しいムーミン一家 冒険日記 全26話」もそれを期待して鑑賞したのだが、
第1話の「ムーミンが結婚!?」で脚本のあまりの幼稚さに愕然…
一体ムーミン谷で何があったんだ!?と思ってしまったが、これは何かしらの
試みなのか、それともムーミンではなく制作者の冒険なのか?
しかし、この落胆は最後(26話)まで続く事になる。

アニメーションに関しても、色合いは明るくはなったが平坦な感じ(色彩が乏しい)
がするしコマ割りも雑で、まるで紙芝居の様。量産現場で作った感じが否めない。
アニメ表現もムーミンの世界では似付かわしくない技法が使われており
悪い意味でのジャパ二メーションといった印象。

声優は引き継いでおり問題ないのだが、台詞が暴力的な上に
親父ギャグ(日本人にしか分からない)が多く、投げやりな言葉も多い。
「一体どうしてしまったの?」といった内容になってしまっている。

そもそも、この構成は、「ムーミン」である必要は一切無く、
作家が作った舞台にムーミンのキャラクターを当てはめただけで、この場面で
ムーミンならどうするか?ムーミンママはどんな言葉をかけるだろう?
といった思考がなされておらず、マニュアル(セオリー)にそって一話完結の物語りが
淡々と進んでいるだけなので、オチが分かると途端に魅力がなくなってしまう。
つまり、一度見たら興味が薄れる内容。

細かい事だが、例えば ↓

捨てたはず(※1)の銃をパパはまた持ってるし(※2)、ムーミンは銃で武装してるし(※3)。
時計とミシンとラジオを合体させ、偶然出来たタイムマシンでタイムトラベルなんて設定は不要。
タイムマシンで連れて来てしまったムーミン一族のご先祖様を探すヘムレンさんに
やさしいムーミンママが「お気の毒みたいだけど、そういう事ね」なんて酷な事を言うだろうか?
ナルホド・ザ・ピンチは数百年前に4人乗りのヘリコプター(水陸空)を
簡単に作ってしまっているし…(※4)
スノークの立場は…(※5)。 これでは、前78話への敬意が感じられない。
※1 「第69話 伝説の不死鳥の危機」
※2 「第87話 ご先祖様で大さわぎ」
※3 「第95話 ムーミン 西部に行く」
※4 「第99話 ムーミン ルネッサンスへ行く」
※5 「第77話 完成!空飛ぶ船」

…と否定的な内容になってしまったが、前作(全78話)の完成度が高過ぎた
だけなので、この冒険日記(全26話)が最低な出来という訳ではない。
全部が全部面白くなかったとは思わないが、
「第81話 新しい生き方のすすめ」
「第84話 ムーミン谷の彫刻展」
「第92話 ニョロニョロがぞろぞろ」
「第94話 ムーミンが大変身」
「第100話 お月様が落っこちる?!」
の様な、傑作になる種を持った話もあったのだが、
それを生かせなかった印象があり、残念。

個人的な意見だが、
・飛行鬼が登場しない。
・スナフキンが頼りない。
・ムーミンのプロポーションが良過ぎる。(足が長い)
・ミーの眉間のシワと目鼻のバランスが悪い。
・目の動きで表現し過ぎ。
(何処を見ているか分からないちょっと行っちゃった目がよかったのに…)

なども不満だった。 
この3ヶ月間はムーミンアニメが毎日視聴でき楽しかった。
ただ、ムーミンアニメの続編は期待するが、
「冒険日記」と同等のクオリティーなら作らない方がいいと思う。


ムーミン パペット・アニメーション DVD-BOX (通常版)

ムーミン パペット・アニメーション DVD-BOX (通常版)

  • 出版社/メーカー: アスミック
  • 発売日: 2004/07/23
  • メディア: DVD



「ヒカルの碁」 [アニメ]


「ヒカルの碁」

- 漫画 -
「ヒカルの碁」 「週刊少年ジャンプ」(集英社) (1998年12月~2003年 全23巻)
原作 ほったゆみ 漫画 小畑健 監修 日本棋院所属の女流棋士・梅沢由香里
- アニメ -
「ヒカルの碁」 (テレビ東京系、2001年10月10日-2003年3月26日)
原作の1巻~17巻、および18巻の番外編の幾つか。
「ヒカルの碁スペシャル 北斗杯への道」 (テレビ東京系、2004年1月3日放送)
本作は原作の北斗杯編前半(19巻~21巻)の予選部分。
wikipediaより
 
 
「エヴァ 完結」の予習でもしようかと、YouTube を徘徊していたが、第1話目 で断念…
「僕には無理だっ!!」

という事で、「ヒカルの碁」にシフト。原作を読んだ事は無いが、数年前TVアニメのDVDを
観ていたので懐かしい。今見ても面白いね。

↓「YouTube」で観る。

続きを読む


「世界名作劇場(第1話集)」 [アニメ]


「世界名作劇場(第1話集)」

ヤフー動画のアニメで配信中の「世界名作劇場(第1話集)」 yahoo動画
30~40代には懐かしの名作劇場。
「フランダースの犬」は1話目から泣けてしまう。

他にも、「水島新司 名作野球アニメ(第1話集)」があり、
なんと、「ドカベン」の第1話が視聴可能(会員のみ)。

パーツが不自然過ぎて笑える。

○ドカベン OP (www.youtube.com)

GyaO [ギャオ] とは異なり、1話以外は有料になる。
無料ではないが、この様なモデルも有りだと思う。
ただ、1話集が期間限定なのは残念。(2006年9月8日~9月30日)

このネットTVに関しては、GyaO [ギャオ]が3歩ほどリードしている様に
感じるが、今後のアマゾンの動きにも注目している。

私が、GyaO [ギャオ]が抜きん出ていると感じる点は、先駆者のイメージも
ある(これ重要)が、番組表(更新順 と 残り日数順)があることが大きい。
カテゴリー毎に閲覧も可能で、プライオリティーの基準に利用している。
詳細なアクセスランキングはもちろんの事、その他のツールも充実している。
自社でのニュースや番組も配信しており、ただのリンクサイトではない事も大きい。

クリックで拡大します クリックで拡大します クリックで拡大します クリックで拡大します

結局の所、コンテンツ次第なのだが、無料(広告)放送で何処までの
質が揃えられるか? 今後に期待。


ドカベン DVD-BOX (初回生産限定)

ドカベン DVD-BOX (初回生産限定)

  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2003/02/26
  • メディア: DVD


USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。

USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。

  • 作者: 和田 勉
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2006/04/20
  • メディア: 単行本



「エヴァ 完結」 [アニメ]


「エヴァ 完結」

~ サンスポ.COM より
「見なきゃダメだ!あの「エヴァ」が10年ぶりに映画で完結」
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200609/gt2006090902.html
~ 2006年09月09日

「新世紀エヴァンゲリオン」は、1995年にテレビ東京系列で放送された連続アニメ作品。
GAINAX内公式サイト http://www.gainax.co.jp/anime/eva/index.html

完結してなかったのかよっ!!

およそ10年前の大ブーム?に私は全く興味が沸かず、取り残された感が
あったのだが、劇場版「THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に」は、
話題作りに劇場に向かった覚えがある。
ただ、予備知識なし(TVシリーズも一作目の劇場版も観ず)で見たので

さっぱり… だった。

だから「ロボットのデザインがカッコ良かったです。」みたいな感想しか書けない。
何故あれほどの支持を受けたのか?こんな私には語る資格などないのだが、
一つ分かった事がある。
劇場に中学生位の男子が多く、私の両脇の席もその辺の少年が座って
いたのだが(私は一人で行きました)、たしか綾波レイと碇シンジのSEXシーン?で
右隣の少年が射●してしまっていたのだ。※故意ではないよ。
多分興奮してしまったのだろう、何でわかったかって男なら匂いと挙動で分かる。

その少年はそのまま鑑賞していたので私も気が付かない振りをして過ごしたのだが、
チラッと周りを見ると、他の少年達もスクリーンに釘付けの様子だった。
私はその時、少年達は綾波レイに恋をしていたのだと感じた。
「そんな事じゃない!」
と反論もあるだろうが、たった一度の「エヴァ」の感想なのでこの程度しか書けない。

もう劇場に向かう事は無いだろうが、DVD化されたらレンタルしてみようと思う。
私が忌み嫌う、複線だらけのイメージ映像映画でない事を望む。


エヴァンゲリオン新劇場版の公開スケジュール(予定)
前編 REBUILD OF EVANGELION:01 平成19年初夏 90分
中編 REBUILD OF EVANGELION:02 平成20年陽春 90分
後編+完結編 REBUILD OF EVANGELION:03、04 平成20年初夏 45分×2


劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に

劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2003/11/27
  • メディア: DVD



「ドカベン」 [アニメ]


「ドカベン」 水島新司

TVアニメ 全163話(1976年10月6日~1979年12月26日に放送)

ギャオのアニメで配信中。
GyaO [ギャオ] http://www.gyao.jp/
(毎週土曜に4話を配信。同時に先週の4話は配信終了する。)
今週は第117話~120話が配信中。(第117話は、「さとるボール」誕生の話。)

登場人物がゲイにしか見えないこのアニメ。(特に土門)
夏川夏子、山田サチ子と女性陣がアキレス腱になっているが、
ストーリーが面白く、野球以外の部分でも楽しめる。

この「ドカベン」はゲーム化されており、プロ野球選手と漫画のキャラクターが
混在していて好きだが、残念ながらシリーズ化はされていない。

激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球
セガ HP http://sega.jp/arcade/gekitou/home.html
激闘プロ野球 公式HP http://www.segawow.com/gekito/


対戦が面白く、誰もが楽しめる内容。
このゲームはコレクションに入れておくと重宝する。
「激闘プロ野球 水島新司オールスターズVSプロ野球」の続編を期待する。


激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球 (Playstation2)

激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球 (Playstation2)

  • 出版社/メーカー: セガ/ワウ エンターテイメント
  • 発売日: 2003/09/11
  • メディア: ビデオゲーム


激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球 (GameCube)

激闘プロ野球 水島新司オールスターズ VS プロ野球 (GameCube)

  • 出版社/メーカー: セガ/ワウ エンターテイメント
  • 発売日: 2003/09/11
  • メディア: ビデオゲーム



「寂しそうなパパ」 [アニメ]


「寂しそうなパパ」

ヤフー動画のアニメで配信中の「楽しいムーミン一家」 yahoo動画
「楽しいムーミン一家シリーズ」は全104話だが、

「楽しいムーミン一家」 全78話(1990年4月12日~1991年10月3日、テレビ東京系列)
「楽しいムーミン一家 冒険日記」 全26話(1991年10月10日~1992年3月26日、テレビ東京系列)

と分かれている。そして、本日9月5日をもって「楽しいムーミン一家 全78話」が全て配信された。
あと26日かけて、「楽しいムーミン一家 冒険日記」が配信される。

感想は、全104話が配信されてからにしようと考えていたのだが、残念ながら
配信期間が定められており、過去30話分しか観る事ができない。
そして、全話配信後だと私がもっとも感動した第55話「寂しそうなパパ」が
配信終了になるので、取り敢えず78話で私が感動したベスト5を述べる。

第 8話 「飛行オニの魔術」

第13話 「地球最後の龍」

第26話 「灯台に明かりのともる日」

第55話 「寂しそうなパパ」

第77話 「完成!空飛ぶ船」

感想:全話コンプリートBOXを手頃な値段で発売して欲しい。


トーベ・ヤンソンのムーミン 楽しいムーミン一家(1)第1~4話

トーベ・ヤンソンのムーミン 楽しいムーミン一家(1)第1~4話

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2000/12/16
  • メディア: DVD



「巷説百物語」 [アニメ]


「巷説百物語」 (2003) アニメ

Yahoo!動画で配信開始

「京極夏彦 巷説百物語」 (2006年8月1日~2006年8月31日)無料
http://streaming.yahoo.co.jp/p/t/00114/v00248/


巷説百物語

巷説百物語

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 文庫

続巷説百物語

続巷説百物語

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカ ー: 角川書店
  • 発売日: 2005/02/24
  • メディア: 文庫

後巷説百物語

後巷説百物語

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカ ー: 中央公論新社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 新書



「ハウルの動く城」2 [アニメ]




「ハウルの動く城」2  (2004)

何度も鑑賞させる事を強要する様な作品を私は好ましく思わない。
「ハウルの動く城」は決して、それではない。
随所で起こる不可解な構成は、説明不足で混乱する展開が多い事が
原因であり、鑑賞者にそれを連想させる隙を与えた結果だろう。
それは不明瞭な部分を鑑賞者に委ねてしまっているとも言える。

つまり、壮大なテーマ、緻密に張り巡らされた複線などを期待しないことだ。
買いかぶり過ぎない方が良い。そうした方が、もっと楽に鑑賞できるはずだ。
その時々の価値観、感受性を投影させ、様々な解釈を許容する作品。
非常に危ういラインに立ってはいるが、“傑作”だと思う。
 

 
~ 私見 ~
Q.  荒地の魔女と出会うまで

A. ソフィーの帽子:
帽子屋だから帽子が好き…だけでは無い。
ソフィーが帽子をかぶるのは、自分は可愛くないと思う引け目、
容姿へのコンプレックスからだろう。しかし、それだけでもない。

ソフィーの髪の色に注目したい。
母と妹の髪の色は金髪。とても美しい髪。2人共それを隠そうとせず
綺麗にセットしている。一方ソフィーの髪の色は紺色。
(理由に関して説明はないが、おそらく父親違いだろう。)
ソフィーは一人だけ違う髪の色、家族にたいして疎外感をもっていた。
自分の容姿を好きになれない理由はここから来ているのではないだろうか。
自尊心の弱さ、容姿への引け目 から帽子を深くかぶる習慣が付いたのだろう。

帽子屋を継ぐ(守る)事が自分の責任と考えているのも、父親方の
帽子屋だから、その責任は自分にあると考えていたのだろう。
ソフィーにとっての帽子(屋)は、唯一確かな存在証明でもあったのだ。
ソフィーの帽子と髪の色、これは物語を語る上で大きなキーワードとなる。



A. ソフィーの夢:
ソフィーは居場所を求めていた。幸せな生活。心穏やかに過ごせる場所。
ソフィーは帽子屋としての誇りは持っていたが、そこに置かれた待遇、状況
には満足していなかった。では、何をすれば良いのか?
それが分からず苦悩した毎日だった。

A. 魔法使いとの出会い:
兵隊と会話するソフィーの態度は反抗的だ。兵士の高圧的な態度もあるが、
ソフィーは戦争というもの、それに従事する者が大嫌いなのだろう。
憶測だが、ソフィーの父親は戦争で命をおとしたのではないだろうか?
(もちろん、戦争を嫌う理由は他にも沢山あるだろう。)

そこに、美少年が現れる。ソフィーはその美少年にひと目惚れしてしまう。
何者かに追われる少年と一緒に逃げ、2人で空を飛ぶ。
彼は、魔法使いだったのだ。退屈な毎日を過ごしていたソフィーには
恐怖心はなく、とても刺激的な体験だったのだ。



その後の妹との会話で、
「もしハウルだったら心臓を採られちゃうわよ」
「私、綺麗じゃないから…」
悲しそうなソフィー、まるで心臓を奪われたかったかの様な言い方だ。
この言葉から、魔法使い(ハウル)に恋したソフィーの心の様子がわかる。



ソフィーの相談に優しく対応する妹だが、何度も会話を止める男が現れる。
悪気はないのだが、ソフィーの会話を中断して全てに優しく対応する妹。
とても優しい妹だが、ソフィーにとって心を許せる程の関係ではないようだ。
その後、一人帽子屋に戻るソフィー。



手下を回収し、一部始終を知る“荒地の魔女“。

Q.  ハウルの城に向かうまで

A. 荒地の魔女の標的:
 荒地の魔女の標的は、ハウルの心臓。つまりハウルの心を支配し独占する事。
 その目的の為、ハウルの居場所を探る手がかりを探しに、ソフィーに遭いに来た。

A. 魔法をかけた理由:
 ソフィーがハウルに抱いた恋心を察した荒地の魔女だが、その
 感情(自由)を押し込めたソフィーの生き方に対する意地悪。
  支配される事を嫌い、孤独なまでに自我を通す荒地の魔女は
 そんなソフィーの生き方(自己犠牲)を憎らしく感じたのだ。

A. かけた魔法:
 荒地の魔女がソフィーにかけた魔法は、“心の姿に変える魔法“。
 “心を偽ったソフィー”が、その心の姿に変わってしまう。
 荒地の魔女からすれば、ソフィーに後悔させる事が目的なので、
 ソフィーの容姿が何に成るかなど、分からなかったし興味もなかっただろう。


 
A. 荒地の魔女の狙い:
 「その呪いは“人には言えない”、ハウルに宜しくね」と言い残し去ってゆく。
 これは、“心の姿に変える魔法”を解くヒントを与えてやった
 と言うより、「自分に正直な生き方をしないソフィー」への皮肉なのだろう。

 ソフィーがハウルを探すことは、荒地の魔女の手立てにもなる。
 「呪文を記した手紙」をソフィーのポケットに忍ばせたのも、その為だ。
 ハウルに恋し、ハウルも優しく接した女の子だから、出会う可能性は高い。
 ソフィーが魔法を解く事が出来るかまでは、気にしてはいなかっただろう。

 ハウルの力を利用し、権力を手に入れる事が、荒地の魔女の望み。
 権威への憧れ、願望から自分の力を他者に誇示したがっている荒地の魔女。
 荒地の魔女もまた、孤独に苦しんでいたのだ。

A. ソフィーが、老婆になった理由:
  ソフィーは何よりも誰よりも自由を望んでいた。しかし、自尊心の弱さ、
 母姉妹からの疎外感、劣等感に苦しんでいたのだろう。
 心を打ち明ける相手もおらず、何も出来ない自分。

 それらの不満を長女の自分は、家業(帽子屋)を継がなくては成らない
 という理由をつくり、責任感という言葉で自身を偽り、納得させようとしていた。

 母姉妹が派手に着飾り町に向かう姿を見送るソフィーに嫉妬心は窺えない。
 社交的な性格ではないと諦めてしまったソフィーは、嫉妬や妬みを感じる
 ことも止めてしまったのだろう。何も出来ないのだから考えても無駄…
  本当は、ソフィーは嫉妬もするし妬みもする普通の人間。
 ただ、自分の感情のまま行動する勇気がない、うぶな少女。

  ソフィーの人生は既に決まったようなもので、未来になんら期待する
 ものはなく、退屈な毎日の繰り返しでしかなかった。老いを待つ生活…
 そんな生活から抜け出したい願望を抑え続ける毎日。
 ソフィーの心は老を望んでさえいたのではないだろうか。

A. ソフィーが、家を出た理由:
  荒地の魔女に言われた「ハウルによろしく」も動機のひとつだろう。
 老婆に姿を変えてしまった後、容姿に対する悲観は薄く、むしろ家を
 出る口実が出来た事への喜びが上回っている様にも見える。

  そしてハウルに逢いに行く口実に「元の姿に戻る為」と言う大儀ができた。
 本心の「好きだから会いたい」を隠すには都合の良い理由だったのだ。
 ソフィーにとって愛の告白が出来ない理由は、容姿に自身が無いと言う理由
 以上に自分の感情と向き合う自信と勇気が無かったのだろう。
  時折みせる、若返るソフィー。感情(心)に左右されて容姿が変わる場面
 などは、それを物語っている。



Q.  サリマンと出会うまで

A. ソフィーの魔法を解く方法:
 ハウルに「呪文の記した手紙」を届けることに成功した後にも、
 荒地の魔女は、「私には解くことが出来ない魔法」と発言している。

 ハウルもソフィーに魔法がかけられている事を知りつつ、何もしない。
  “心の姿に変える魔法“な訳だから、ソフィー自身が解決(解く)
 するしかない魔法なのだろう。
 
 “ハウルに恋をしたソフィーが、それを認めハウルに伝えること。“
 これが、魔法を解く唯一の方法。



A. ハウルがソフィーにかけられた魔法を解かない理由:
  ハウルは、老婆になったソフィーが、前に出会った少女であることは知って
 いたはずだ。老婆になった原因も分かっていたのだろう。
 知らない振りをしなくてはならない理由。それは、ソフィーが心を開かなければ
 解けない魔法だから。ソフィーに対し、きっかけ作りはするが、最後の判断は
 ソフィーに委ねるしかなかった。
  ハウルも、ソフィーに愛されることを望んでいた様に見て取れる。
 ソフィーにかけられた魔法(容姿)を解く事より、それを望んでいたのだろう。

A. ソフィーが魔法を解くことにこだわらない理由:
 ソフィーは、ハウルに魔法を解いて欲しいと願っていない。
 ただの一度もハウルに解いて欲しいとソフィーは願っていない。

  ソフィーが荒地の魔女に対して「魔法を解いて!」と発言しているが
 本人は荒地の魔女が魔法を解いてくれない事は分かっていた。
 懇願する様子が見られない事から、それは観て取れる。

  ハウルに魔法を解いて貰ってしまうと、城にいる大儀が失われて
 しまうばかりか、実家(帽子屋)に戻らなくてはならなくなる。
 ソフィーは正直帽子屋なんて、実は家族なんてどうでもよかった。
 決して親不孝なのではなく、自分の幸せを望むしごく自然な感情だろう。

  ソフィーは、ハウルの側で“荒地の魔女に魔法を解いてもらえない困った状況”
 が今後も続くという舞台を望んでいたのだった。サリマンに会う為、宮殿に向かう途中
 犬(ハウル)の前で、荒地の魔女に対していまいち真剣みの無いポーズからも
 それは観て取れる。(犬はハウルではなかったのだが)



A. ソフィーがハウルに恋を打ち明けない理由:
  自分に自信が無い。そしてハウルの気持ちを知るのが怖いから。
 “ハウルが昔、女の子に振られた”という話を聞いたとき、ソフィーは泣きだしてしまう。
 これは、ソフィーがこれまで恋をしたことがなく、ハウルの気持ちを知ることを
 怖がるソフィーの心境がわかるシーンだ。

  城でのソフィーは、帽子屋での毎日と比べ明らかに楽しそうだ。
 軽快に働いている様子から、奉仕している“忍耐強いソフィー”ではなく
 自由を得て、楽しい日々を送っている様子が観て取れる。



 血は繋がっていないが、心の置ける場所(家族)を見つけたソフィーは嬉しかったのだ。
 ハウルの側で過ごせるなら、ソフィーは、このまま老婆の姿、掃除婦の生活でも
 構わないとさえ思っていたのではないだろうか。

 思い出の湿原で、ハウルが言う。
  「ソフィーは綺麗だよ」 
 しかしソフィーはその言葉に驚き、踏み出すことが出来ず、自ら心を閉ざしてしまう。
 やや若返っていた容姿が老婆に戻ってしまうのは、告白する勇気が無いソフィー自らが
 老婆に戻したと説明した方が良いだろう。



A. 戦争の位置づけ:
  戦争の理由は、王室付きの魔法使い サリマン の権威誇示と支配欲だろう。
 支配欲の対象、象徴が愛弟子ハウルであって戦争とは支配欲
 から来る物だと言うことを伝えたかったのだろう。

 サリマンの周りには、幼少時のハウルに似た召使(人形?)が沢山いる様子など、
 子離れできない親心(支配欲)、そこから逃げ出したハウルへの嫉妬が見て取れる。
 ハウルに固執する彼女(サリマン)もまた、自覚はなくとも孤独で寂しかったのだ。

A. ハウルが戦っている相手: 
 ソフィーと出会う前 と 出会った後 でその理由は異なる。
 この時点では、ハウルは自由の為に戦っていた。
 
  しかし、その自由とは、支配から “ 逃げる ” 事であって前向きな気持ちから
 来るものではない。「魔法学校入学でたてた誓いの書」を捨てないで
 取っている辺りも、逃避の正当化、サリマンへの後ろめたさが見て取れる。
  美しさ、容姿(髪の色)に自尊心を求める様子など、まだ大人になれない
 幼いハウルの倫理感が見て取れる。



 誰からも束縛(支配)されなない事が自由だとハウルは考えていた。
 その自由から生まれる孤独と不安。目的の見えない戦い。
 ソフィーと出会うまでのハウルは、そこから生まれる“恐怖”から逃げ続けていたのだ。
 “心”をなくして得た自由からは、孤立と理由の無い戦いしか生まれない、と言うこと。

A. ソフィーが宮殿に向かった理由:
 ハウルはサリマンが恐いという理由でソフィーに戦争に参加したくない旨を
 伝えに宮殿に向かうよう願う。
 ソフィーは、この“甘えた願い“に応じた訳だ。ハウルに戦いを止めさせたい
 思いから応じたのだが、そんな甘えたハウルに母性を感じたのだろう。



A. ソフィーとサリマンの関係:
 ソフィーは、相手の自由を奪う行為、支配欲に対して強い反抗心を持っている。
 それは、帽子屋での生活(母親)から生まれたものだろう。

 荒地の魔女への仕打ちを見てソフィーは過去の自分が置かれた境遇を見たのだ。
 同時に、ハウルを守る(愛する)感情が湧き上がる。
  愛するハウルの心を奪おうするサリマンにあからさまなに抗議するなど、
 昔の気弱な少女から成長したソフィーの様子がわかる。



  サリマンが杖を投げつけた相手は、ソフィーだ。椅子に突き刺さった杖は
 ソフィーを殺す目的。愛(支配)したいハウルの仇ソフィー。
 サリマンほどの魔法使いなら、ソフィーは魔法をかけられた少女であることも
 その少女がハウルを愛していることも見抜けたのだろう。
  嫁姑バトルの様だが、ソフィーを殺そうとする辺りは、サリマンの冷酷さが伝わる。

  ハウルの大切な人(ソフィー)を奪うことで、ハウルの心を奪おうとしたサリマン。
 ソフィーを守る為にサリマンに反抗した(する事が出来た)ハウル。
 「ありがとう、君がいたから逃出せたんだ」
 ハウルがソフィーに感謝したのは、ソフィーが魅せてくれたハウルの扱いに対する
 サリマンへの抗議と自分を愛してくれるソフィーの気持ちなのだ。



A. ソフィーと荒地の魔女の関係:
  ソフィーにとって荒地の魔女は、ハウルの心臓(支配)を狙う危険な相手だが、
 魔法をかけられたことに対しては、恨むどころか、内心感謝すらしているだろう。
 (帽子屋を出て、ハウルに逢うきっかけを作ってくれた事)
 現に荒地の魔女が劣れて、ハウルに対する脅威が無くなる程、
 ソフィーは荒地の魔女を大事に扱っている。

 ソフィーが帽子屋で受けていた家族の依存(精神的重圧)は、ソフィーを支配し
 利用するものであった。しかし、老いた荒地の魔女がソフィーに求めたものは
 ソフィーの愛情だった。老いへの共感と言うより、その自分を必要としてくれる
 感情に心地よい物を感じたのだろう。

 荒地の魔女は衰えていてもなお、若さ・美しさに憧れ、関心をしめすが、
 他者を支配しようとはしなかった。魔女は荒地ではなく、城(家族)を見つけた。
 居場所を見つけた魔女は、もう孤独ではなくなったのだ。



Q.  少年ハウルとの出会いまで

A. ハウルの戦う理由: 
 恐怖からの克服。自らの命を懸けても守る人(ソフィー)の存在。

 「僕はもう逃げない、守るものが出来たからね。君だ」
  
  サリマンの支配と戦うハウル。ハウルもまた、ソフィーと同じように自由を求めて
 戦っていたのだ。自由は自分で勝ち取る物。与えられる物ではない。
 サリマンからの自立の為、ハウルは戦っているのだ。



  黒い鳥や悪魔は“恐怖心”の象徴ではないだろうか。
 恐怖に屈する(負ける)と同化してしまう。恐怖に支配されてしまう。
 サリマンにとって、ハウルは永遠に子供。恐怖に勝つ(自立する)ことは出来ない。
 だからサリマンは「悪魔に成ってしまう」などと言葉を発したのだろう。
 (ただ、これはサリマンの支配欲が起因なのだが)

A. ソフィーの希望: 
 ハウルの気持ちを受けて、命を賭けて守っている城をソフィーは町から移動させる。
 自分の為に命を危険にさらすハウルを止めさせたい為だが、それだけではない。

 サリマンとの戦いを終わらせるには、ハウルがサリマンを支配するしかない。
 戦い続けるしかないのだ。ハウル一人でそれが出来るだろうか?
 そんな戦いを繰り返し、心臓のないハウルは本当に悪魔に変わってしまうのでは
 ないだろうか?ハウルの優しい心が無くなってしまうのでは?…ソフィーは心配する。
 「このままじゃ、ハウルが戻ってこれなくなっちゃう。」
 これは、純粋にハウルの身を心配するソフィーの言葉だろう。


 
 火の悪魔カルシファーを城から出し、ソフィーが城を壊したのも、
 その後ハウルの元へ向かおうとしたのも、ハウルに戦う事を止めさせようとして
 とった行動なのだ。ソフィーはハウルとの平和な生活を願っている。
 「ハウルは、弱虫がいいの。」
 ソフィーの言ったこの言葉は、まさにこれを表している。

 ソフィーはハウルとの、そしてマルクルとカルシファー、荒地の魔女との
 幸せな家庭を望んでいたのだ。
 母親がソフィーを尋ねた際、ソフィーは母親の申し出を断る。
 (サリマンによる差し金だが、ソフィーはそれを知らない)
 ソフィーの居場所。ソフィーには守るべき家族ができたのだ。
 
 荒地の魔女は、ハウルの心臓を見つけ素手で掴んでしまう。
 美しい物への執着からとった行動だろう。
 炎に包まれた荒地の魔女だが、心臓を離そうとしない。
 ソフィーは、水をかけて荒地の魔女を助けるのだが、カルシファーの炎は
 消えかかってしまう。
 カルシファーを犠牲にするつもりなどなく、単に荒地の魔女を助けたい
 一心からとった行動なのだろう。



 ハウルを失ったと想い、ソフィーは泣き出してしまう。
 すると、指輪は光り、ハウルの居る方向を指した。



Q.  ハウルに愛を伝えるまで  

A. 少年ハウルとカルシファーの契約:
  思い出の湿原で、少年ハウルは空から落ちる星の子を助ける。
 消滅することを恐れる星の子に、ハウルは心臓を与えることで
 火の悪魔カルシファーが生まれる。
 カルシファーは、心臓と引き換えにハウルに忠誠を誓う。

 この契約はハウルとカルシファーが、話す事も、解約する事も出来ない。
  その後カルシファーは、自由を求め、契約の解除を望み続ける。
 それは、ハウルの心の願いでもあったのだ。
 ハウルは心(心臓)を失うことで、恐怖を引き金に自分の魔力(怪物)
 に支配される危険を孕んでしまう。



A. 何故「未来で待ってて」なのか?:
 何度も述べたが、ソフィーは自ら告白する勇気も自信もない。
 それならまだ老婆として一緒に居たいと願っているほどだ。
 もし振られたら…未来の可能性を捨てた牢人に戻ってしまう。
 ソフィーにとって、それは体の若さと引き換えにしてでも避けたい事だった。

 しかし、ハウルを失う事で、心を偽った事。
 ハウルに気持ちを伝えなかった自分に後悔するソフィー。
 魔法のドアによって過去の世界に入り込んだソフィーが見たものは、
 ハウルとカルシファーが契約をする瞬間だった。
 ハウルへの愛を隠さないソフィーは、「未来でまってて」と伝える。

 ソフィーに迷いはなくなった。ソフィーにかけられた魔法は意味を無くす。
 ソフィーの姿(心)は、もう老婆ではなくなったのだ。魔法は解けたのだ。



 現代に戻ってきたソフィーの前に、ハウルが待っていた。
 ソフィーは、契約の秘密を理解し、ハウルへの愛と契約を解く事を伝える。

A. 荒地の魔女の心:
  大事そうにハウルの心臓(カルシファー)を抱える荒地の魔女に
 ソフィーは優しく説く。愛する者から強引に奪い取る必要など無い。
 「仕方ないね。大事にしてね。」と心臓をソフィーに渡す荒地の魔女。
 ハウルへの愛を隠さないソフィーを荒地の魔女は認めたのだ。

 カルシファーの命を気にかけるソフィー。カルシファーも契約の解除を受け入れる。
 そしてハウルの心臓(心)はハウルの元へ、カルシファーは自由を取り戻した。



A. 「馬鹿げた戦争を終わらせましょう」の一言で終結した戦争:
  心を取り戻したハウルをサリマンが恐怖で支配することはもう出来ない。  
 戦争を利用してハウルを追い詰める事が出来なくなったのだ。
 隣の国の王子(カブ)も戦争を止める動きを見せており、もう戦争の継続が困難だ。
 「ハッピーエンドってわけね。」と強がり、嫉妬を隠せないサリマン。
  サリマンがハウルを大人と認めたという “ ポーズ ” での言葉だろう。
 これはあくまでポーズ。 サリマンが心からハウルの自立を認めていない事は、
 ハウル似の召使を側に置いている点や犬を呼び戻さない点からも見て取れる。
 ただ、サリマンも人の子だという事、子離れできない親。寂しいのだ。

 あのサリマンの軽い終戦宣言は、負けず嫌いから来た強がりであり、支配欲が
 劣れた訳でも、反戦家になった訳でもなく、他国への支配は止めないだろう。
 総理大臣と参謀長を呼びつける態度など、体面を保つことに躍起なサリマンが窺える。
 だからこそ、あんないい加減な言い方をして誤魔化したのだろう。
 サリマンはまだ、ハウルを手放すつもりはないのだ。

A. ソフィーとカルシファー、マルクルの関係:
 ソフィーと初対面の時からあれだけ自由を望み、契約の秘密を
 見つけることを懇願したカルシファーだが、ソフィーの元に戻ってくる。
 ハウルに心臓を戻す時に見せた優しさが、カルシファーの心を
 うったのだろう。カルシファーもソフィーの家族となることを望んだのだった。



 同じく、マルクルの存在は、この作品に家族と言うテーマと、ソフィーの
 理想とする母親像とはどの様なものなのかを魅せてくれた。
 マルクルとソフィーのシーンはどれも愛情に満ちた良い作りになっている。

A. カルシファーとソフィーの契約:
 ハウルの心臓を失ったカルシファーは何故消滅しなかったのか?
 「ソフィーなら大丈夫」の台詞とソフィーの白髪に鍵がある。
 カルシファーは、ソフィーの髪と交換に契約を交わしており
 契約を失った訳ではなかったのだ。
 つまり、ソフィーとの契約のお陰で、炎(ハウルの心臓)が消滅しなかった。

 魔法のドアで、少年ハウルとカルシファーが契約を交わす姿を見せたのも、
 ソフィーのハウルを助けたいとの願いをカルシファーが叶えたのだろう。

 そして魔法が解けた後もソフィーの髪の毛だけは、白髪のまま
 残る結果となった。 しかし、意識を戻したハウルがまず褒めたのが
 ソフィーの髪だった。ソフィーにとって、髪の色を褒められることが、
 どれだけ重要な意味を持つかは、先に述べた。
 「ソフィーの髪、星の光りに染まっているね、綺麗だよ。」
 なんて素晴らしい言葉だろう。



A. カブの正体:
 隣国の王子。推測だが、平和を好む王子をサリマンがカカシに変えたのだろう。
 ソフィーに救われたカブ。最後にカブはソフィーに求婚する。
 しかし、ソフィーはハウルを選んだ。求められるまま応じた訳ではなく
 ソフィーが自ら選択した相手がハウルだったのだ。
 それを受け、カブは紳士的に接しその場を去る。



 しかし、戦争を終わらせてまたソフィーの元に戻る事をカブは伝える。
 ただのハッピーエンドで終わらせない辺りが、人生経験豊かな監督の
 遊び心なのだろう。
 
 
~ おわり ~
 
備考:倍賞千恵子の声に関して好みが分かれるだろうが、以上の説明を踏まえると
   けして演技力不足などでは無いことが分かる。
   木村達也にしても、悪くない、上等ではないか。しいていえば、番宣のCMに
   リアルで出るなよ!!と言いたい。養老は何がしたかったのかも分からんし。
   あれで説教臭い映画と誤解、反戦なんて深読みが生まれたのではないか?
   もちろん、美輪は別物。アニメよりリアルの方がよっぽど神秘的だ。
 

加筆:作品のあらすじを書くことは、好きではないし、作品紹介程度でおさめるスタンス
    を理想としていたのだが、この「ハウルの動く城」にたいする評価に、
    “意味がわからない”からくる酷評が多い事を悲しく思い、私なりの私見を書いた次第。
    もちろん、娯楽作品である以上、鑑賞者を混乱させるのは良い判断とは言えない。
    私の“私見”を読む事で、より混乱する方もおられるかもしれない。

    しかし、私は鑑賞者の感受性を信じたこの作品に敬意を表したかったのだ。 
    このジブリアニメ、いや宮崎駿作品にこれまでに体験した事の無い
    凄みを感じてしまったのだ。 「とんでもない事しやがったな監督っ!」…みたいな。

    このアニメ作品にたいする、幾つかの解説やレビューを読んだが、
    暗号文のような感想や、途轍もない深読みからくるストーリー以上の説明書、
    ストーリーを一切無視した隠喩の羅列、一部分のみを完全攻略しその他無視、
    陳腐な賞賛と意味不明な解説、9割の風景説明の後に「面白かった」の絞め言葉、
    …そんなレビューの横行に我慢できなかった、と言うのが本音かもしれない。
    もちろん批判はあって当然だし、「よくわからない」という感想も大切な意見だ。

    だた、これだけは言いたい。
    宮崎駿は死んでいない。むしろ、信じられないスピードで進化している。  
    (2006/7/24)




ハウルの動く城

ハウルの動く城

  • 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
  • 発売日: 2005/11/16
  • メディア: DVD




魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉

魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉

  • 作者: ダイアナ・ウィン ジョーンズ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1997/05
  • メディア: 単行本




アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉

アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉

  • 作者: 西村 醇子, ダイアナ・ウィン ジョーンズ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 単行本




「ムーミン谷の彗星」 [アニメ]


「ムーミン谷の彗星(劇場版)」(1992)

近頃、「楽しいムーミン一家」を観ているのですが、 yahoo動画
映画版がないのか気になり探したところ、「ムーミン谷の彗星」が
ビデオ化されていたので、レンタルしました。(探しました…)
 ※DVD化はされていないようです。

映画の内容ですが、ムーミン一家がムーミン谷に引っ越した所
から始まり、お馴染みの仲間と出会う物語です。

原作「ムーミン谷の彗星」に、ミーは登場しないそうですが、
映画の中では、良い味出して大活躍しています。
(ミーを登場させながらも忠実に再現していると評価されているようです。)

「ムーミン谷の彗星」に関して調べていたら、良くまとめられた
HPを見つけました。↓

~ムーミン谷へのみち~
http://www008.upp.so-net.ne.jp/road/index.html

こちらは、ムーミン公式サイト
http://www.moomin.co.jp/

なんと、、「ムーミン谷の彗星」が8月に渋谷の映画館の
モーニングショーで上映するそうです。
もう観てしまったので行くつもりはありませんが、気になるので
上映に関する詳細発表はチェックします。

公式サイトで、幾つかの新発見をしました。
どうやらミーとスナフキンは姉弟の間柄だそうです。

~公式HPより引用~
これは真実です。ミイやミムラの母と、スナフキンの母は同じ。
つまり父親が違うということです。また、ミイが生まれたときにはまだミイのお母さんと、
スナフキンの父であるヨクサルは出会っていません。ということは、ミイのほうが年上…!
~ここまで~

驚きました。スナフキンが弟だとは…


ムーミン童話全集〈1〉/ムーミン谷の彗星

ムーミン童話全集〈1〉/ムーミン谷の彗星

  • 作者: トーベ・ヤンソン, Tove Jansson
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1990/06
  • メディア: 単行本

ムーミン谷の彗星(劇場版)

ムーミン谷の彗星(劇場版)

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 1992/11/20
  • メディア: ビデオ



「楽しいムーミン一家」 [アニメ]


「楽しいムーミン一家」

ヤフー動画のアニメで配信中の「楽しいムーミン一家」   yahoo動画

トーベ・ヤンソン(1914年8月9日 - 2001年6月27日)作の児童文学・絵本・漫画作品

ムーミンアニメ
1969年版 全65話(1969年10月5日~1970年12月27日、フジテレビ系列)
1972年版 全52話(1972年1月9日~同年12月31日、フジテレビ系列)
楽しいムーミン一家 全78話(1990年4月12日~1991年10月3日、テレビ東京系列)
楽しいムーミン一家 冒険日記 全26話(1991年10月10日~1992年3月26日、テレビ東京系列)

私が子供の頃に観たのは、1969年版と1972年版だ。(ほとんど覚えていないけど…)
原作者のヤンソンは、「ムーミン」とは認めていなかったようで「日本国内でのみ放送」
の条件付きだったようだ。(「楽しいムーミン一家」は世界で放送されている)

「楽しいムーミン一家」のシリーズは1990年から放送していたらしく私は知らなかった。
1969年版と1972年版の記憶も曖昧なので、違和感なく観る事が出来ている。

とても道徳的で良いアニメーションだと思う。

1話~8話まで観賞し、何か物足りないと感じていたのだが、理由が分った。
スナフキンの歌がないのだ。曖昧だがスナフキンの歌の印象が残っていたらしい。

スナフキンのギターは日本のオリジナルなのかな?
原作を読んでいないので分らないが、楽器といえばハーモニカをもった絵しか
確認できない。(大伯母さんから貰ったらしい)

私が読んだムーミンに関する著作物は「ムーミン谷へようこそ」だけで
その記憶も曖昧なのでこれ以上は分らない。

スナフキンの歌の歌詞が気になったので探してみた。

「スナフキンの歌」 作詞:井上ひさし 作曲、編曲:宇野誠一郎 
~おさびし山のバラード~ 歌:スナフキン(西本裕行)

 ♪雨に濡れ立つ おさびし山よ われに語れ 君の涙のその訳を♪
 ♪雪降り積む おさびし山よ われに語れ 君の強さのその訳を♪
 ♪夕日に浮かぶ おさびし山よ われに語れ 君の笑顔のその訳を♪

(CD (1997/6/25) レーベル: 東芝EMI ASIN: B00005GLYX)
 
いや~懐かしい。歌詞は三番しか覚えていなかったけど意外と短いんだな。
このサントラが欲しくてググッてみたら…2万円??
スゲーよ、スナフキン。。

さらに調べてみると、

フィンランドに「ムーミン・ワールド」なるものがあるらしいのだが、
ミーのクオリティーに若干の不安がある。↓



…しかし、楽しそうだな。行ってみたい。


ムーミン谷へようこそ―いつでも、だれでも、好きなだけ

ムーミン谷へようこそ―いつでも、だれでも、好きなだけ

  • 作者: 冨原 眞弓
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 新書


ムーミン パペット・アニメーション DVD-BOX (通常版)

ムーミン パペット・アニメーション DVD-BOX (通常版)

  • 出版社/メーカー: アスミック
  • 発売日: 2004/07/23
  • メディア: DVD



「未来少年コナン」 [アニメ]


「未来少年コナン」

yahoo動画

のアニメで全話無料公開中の「未来少年コナン」。

宮崎駿作品の原点とも言える作品。今さら観のある有名なアニメだが、もう一度見直してみる。

1978年4月4日~10月31日にかけて、毎週火曜19時30分から20時00分までNHKで放映された宮崎駿監督のアニメ作品。
(全26話、原作:アレクサンダー=ケイ(Alexander Key)の「残された人々(原題The Incredible Tide)」)

絵は確かに古い。しかしアニメーションの表現手法は圧巻の一言。
これだけ描けるアニメーターは今何人位いるのだろう。
兎に角、動く動く、これでもかとコナンが動き回るのだ。

私は再放送で観た世代だが、今の子供も夢中になるアニメだと思う。
…というか、なって欲しいと願う。

「世界名作劇場」シリーズの「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」「赤毛のアン」
「トム・ソーヤーの冒険」「ふしぎな島のフローネ」「小公女セーラ」「フランダースの犬」…等々、

まさに名作劇場。それにひきかえ最近のアニメは…と感じてしまうのは年寄りの証かな。。

私が子供の頃、これらのアニメが朝の7時?頃から再放送していたのだが、
これらを観たいが為に早起きしていた記憶がある。
マシューが倒れた時なんて涙涙で登校どころではなかった。

話をコナンに戻す。

宮崎駿氏がアニメーターとして優れていることは、いうにに及ばず、
ストーリー展開の巧みさも素晴らしい。

こんな作品が無料で観られるんだから有難い話ですな。

追記: 公式HP http://www.bandaivisual.co.jp/conan/index.html


未来少年コナン 1

未来少年コナン 1

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2001/09/25
  • メディア: DVD




「攻殻S.A.C.」 [アニメ]


「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」

最近は、アニメなんて観ていない。なんて方にはお薦めです。

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」は、全26話で構成されており
基本的に一話完結だが、「笑い男事件」というエピソードを中心に描かれている。
(2002年 SKY PerfecTV!で国内初放映)
(2004年 日本テレビ系列数局で地上波放映)
(DVD 全13巻)

この「笑い男事件」のエピソード部分のみを繋げた総集編が、
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」(2005)となる。
140分と長めだが、全26話を観た方は削りすぎと感じてしまうだろう。

そのぐらい「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の世界は濃密、丁寧に
創られている。エピソードを絞ったとは言え、そんな作品の総集編なのだから
さらに濃縮しており、シリーズを知らずに観ると、難解な作品に感じてしまうかも知れ
ないが、シリーズを観るきっかけにはなるのではないかと思う。

それならシリーズ全26話を先に観てしまえば良いのでは?

「その通り」

~ ~

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」は、1stシーズンとされ、
2004から続編『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』が2stシーズン(全26話)として放映された。
(DVD全13巻)

こちらも「個別の11人事件」のエピソードをまとめた総集編作品
『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven』(2006)がDVD化されている。

~ ~

劇場版映画『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(1995)
続編の『イノセンス』(2004)


攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2005/09/23
  • メディア: DVD



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